道路の穴は要らんかね

ドイツ東部の街、Niederzimmernでは、ようやく春が来てうきうきした気分になりたいところですが、ひとつ困った事態が起こっています。

[空所A~Fを聴き取りましょう。]

There are ( A ) everywhere, the result of the coldest winter in decades, which has turned Germany’s highways into an ( B ) course.
(何十年ぶりの厳冬の影響により至るところで道路に穴が開き、ドイツの主要道路は障害物コースさながらになっている。) “道路の穴は要らんかね” の続きを読む

銀と銅、どっちがうれしい?

感動的な名場面をいくつも残してバンクーバーでの冬季オリンピックが終わりました。残念ながら日本は今回金メダルを取れませんでしたが、銀と銅はいくつか獲得しました。そのふたつのメダル受賞者に関する面白い調査が行なわれました。

(1)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]

Research by three U.S. academics shows that bronze-medal winners, (o  )  (a  ), are happier with their finishes than silver medalists.
(アメリカの学者三人による調査は、銅メダリストの方が銀メダリストより平均して結果により満足していることを示している。)

何故そうなるかというと、人間には心理学者が言うところの反実思考(counterfactual thinking)という心の動きがあり、現実と反対のことをつい考えてしまう傾向があるからです。これをメダリストにあてはめると、銀メダリストは次のように考えます。 “銀と銅、どっちがうれしい?” の続きを読む

ハイチの地震

先ごろハイチで起きた地震はかなり規模が大きく、もともとインフラがあまり整備されていなかったこの国に大きな被害をもたらしました。地震後1週間経った現地の様子を聞いてみましょう。

[空所A~Eを聴き取りましょう。]

Port-au-Prince was ( A ) awake this morning by one of the most powerful ( B ) since last week’s earthquake.
(今朝ポルトープランスは、先週の地震以来最も大きな余震のひとつに揺り起こされた。) “ハイチの地震” の続きを読む

ロシアで政治風刺は可能?

言論の自由は民主主義国家ならどこでも保証されているはずです。ロシアも今は民主主義国家ですから、自由な発言、報道が許されてしかるべきなのですが、現状はそうでもないようです。

(1)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
Caricatures of the Russian prime minister long ago (v  ) from state-controlled television.
(ロシアの首相の戯画化はとうの昔に国営放送のテレビから消えた。)

現在の首相はウラジーミル・V・プーチン氏ですが、10年前にある番組に出た彼のグロテスクな人形に政府からクレームがついて以来、ロシアの放送局は自粛ムードに入っているようです。有名人を風刺する番組が全くないわけではないのですが、風刺する対象がプーチン氏のような権力者ではなく、ポップスターや政府に睨まれている政治家に限られています。

ロシアにはソ連時代国家批判をする自由が制限された状態を揶揄したジョークがあります。ソ連人とアメリカ人の会話です。

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中国の温暖化対策

コペンハーゲンで行なわれた気候変動に関する国際的な枠組を設定する会議COP15が閉幕しました。大きな鍵を握っていたのが中国の動向でしたが、この会議が開幕する直前の中国の様子を見てみましょう。

[空所A~Fを聴き取りましょう。]
China’s record growth has ( A ) the dirtiest fossil fuel — ( B ) the most aggressive development in human history.(中国の記録的な経済成長は最も大気を汚す化石燃料に依存している。それは人類史上最も急激な発展の動力源となっている石炭だ。)

こんな中国がやっと重い腰を上げて、何らかの温暖化対策に取り組むと発表したのです。その内容は

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松井選手大リーグで大暴れ

写真出典:SANSPO.COM(共同)

 今年のワールドシリーズで、松井秀樹選手が日本人初のMVPに輝きました。新聞でも大きく取り上げられましたが、今回はそのひとつを取り上げましょう。

まず松井選手のことを a man of contradiction 「矛盾の男」と紹介しています。

(1)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
… a (to  ) hulk with a sensitive heart, a player of (fi  ) self-discipline known for lewd jokes, and a national hero who refuses to play for his country at international tournaments, much to the (c  ) of his home fans.
(… 繊細な心を持つそびえ立つ巨体、卑猥な冗談で知られる厳しく自分を律するプレーヤー、母国のファンにとっては非常に残念だが、国際試合で自国のためにプレーすることを拒む国民的ヒーロー。)

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2009年ノーベル平和賞

0911_01  今年のノーベル平和賞はオバマ米国大統領に決定したというニュースは世界中を驚かせましたが、驚いたのは周囲の人々だけではなく、当の本人も全く予期していなかったようです。[空所A~Fを聴き取りましょう。]
The president did not even know ( A ). “This is not ( B ) to wake up this morning.”
(大統領は自分がノミネートされたことさえ知らなかった。「今朝起きたらこんな風になっているとは思いませんでした。」)  確かに大統領に就任してからそれほど時が経っていないオバマ大統領がこの賞を取るのは、何だかそぐわないという意見が多く聞かれます。その辺りを慮ってか、大統領自身の言葉も次のように謙虚です。 

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ある女性の反乱

0907_13Ann Minchさんという女性がYouTubeに抗議の投稿をしました。何に怒っているのでしょうか。

[空所A~Gを聴き取りましょう。]
“30% APR. I could get a ( A ) from a loan shark.”
(年率30%ですって。高利貸しからだってもっといい利率で借りられるわよ。)

APRは annual percentage rate の頭文字を取った略語で、「年率」のことです。かなり高い利率ですが、これは高利貸しではなく、アメリカの大銀行Bank of America が発行するクレジット・カードの金利です。

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映画のようなホントの話

スェーデンで映画に出てくるような強盗事件がありました。

[空所A~Fを聴き取りましょう。]
Burglars in Sweden ( A ) a daring predawn ( B) in Stockholm today.
(スエェーデンの強盗が今日ストックホルムで、大胆な夜明け前の強奪をやってのけました。)

音声は少し速いですが、一語一語ははっきりと発音しています。ここでpull off「(困難なこと)をうまくやり遂げる、成功する」は覚えておきましょう。英検1級などの試験で出そうな表現です。

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マクドナルド社の威信

0907_10ファーストフード店の王者、マクドナルド社と言えばアメリカを象徴する企業で、世界中で大いに幅を利かせているというイメージがあります。アジアの国、マレーシアにも多くの店舗がありますが、そこで一悶着ありました。

[空所A~Dを聴き取りましょう。]McDonald’s has been (   A   ) in Malaysia.
(マクドナルド社はマレーシアで法的打撃を受けました。)

「法的打撃」ですから、裁判に関わったのかと想像しますが、その通りです。ちなみに打撃を「与える」にあたる動詞はdeal を使っています。deal someone a blowで「someoneに打撃を与える」ですが、これをsomeoneを主語にすれば、Someone is dealt a blowとなり、上のマクドナルドの文と同じ構造になります。

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