スペースシャトルの終焉

1977年に始まったNASAによるスペースシャトル計画は、今年の7月8日に135回目の飛行にあたる最後のシャトルを飛ばして、その30年に及ぶ任務を完了しました。

[空所A~Fを聴き取りましょう。]
Over a three-decade history, five different shuttles have launched and ( A ) numerous satellites, conducted thousands of space science experiments, and served as a platform for ( B ) spacewalks to construct and service the $100 billion International Space Station.

(30年に及ぶ歴史の間、5機の異なるシャトルが数多くの人工衛星の打ち上げと回収を行い、何千もの宇宙科学実験を行い、総工費1,000億ドルの国際宇宙ステーションの建設、修理のため行う数え切れない宙遊泳の乗降口の役割を果たしてきた。)

このように宇宙開発のみならず、様々な科学的発展に貢献してきたスペースシャトル計画ですが、全てが順調だったわけではありません。1986年にはスペースシャトル・チャレンジャーが離陸してわずか73秒後に爆発・分解し、乗組員7名全員が死亡するという悲惨な事故がありました。また、ご記憶の方も多いと思いますが、以下の事故もありました。 “スペースシャトルの終焉” の続きを読む

アル・カポネの拳銃

アル・カポネは20世紀初頭のアメリカ、シカゴの暗黒街のボスで、多くの人々を殺したことで有名ですが、そのアル・カポネが使用していた拳銃がオークションに出されました。

[空所A~Eを聴き取りましょう。]

And this was Al Capone’ gun. It’s a Colt .38, which was only ever ( A ). The auction of this piece of American history is likely to cause a ( B ) amongst collectors.
(そしてこれがアル・カポネの銃でした。コルト38で、彼だけが使ったのです。アメリカ史に残るこの品物のオークションはコレクターの間で熱狂を引き起こしそうです。)

ということで、有名人のものなら、それが犯罪に使われたものでも収集家の注目を集めるのでしょう。ある銃器の専門家は言います。

“アル・カポネの拳銃” の続きを読む

A Brief History of Starbucks

スターバックスといえば、「スタバ」という略称で日本でもお馴染みのコーヒーチェーン店ですが、なかなか面白い歴史を持っています。

[空所A~Eを聴き取りましょう。]

Opened in 1971 by three partners, it ( A ) only sold high-quality coffee beans and the proper ( B ).
(1971年3人のパートナーで開業され、もともとそれ(=スターバックス)は高品質のコーヒー豆とそれにふさわしい器具を売るだけだった。)

場所はシアトル。そして創業者3人の中に、スターバックスを世界的企業に押し上げたHoward Schultz氏は含まれていません。彼は1982年に店舗運営、マーケティング部門の幹部として同社に雇われます。ミラノで人々が街中でおしゃれにコーヒーを楽しむ様子に触発されて、彼はアメリカにもイタリア風コーヒー文化を広めたいと提案しますが…

“A Brief History of Starbucks” の続きを読む

中国のスモッグを減らすには

中国の目覚しい経済発展の副産物の一つとして大気汚染があります。北京を始め多くの都市が世界最悪にランクされていますが、今その解決法として注目されているものがあります。

[空所A~Eを聴き取りましょう。]

One possible answer was ( A ) at this year’s Shanghai Motor Show. These are electric and ( B ), cars which use both a normal petrol engine and an electric one.
(ひとつの可能性のある解決策が今年の上海モーターショーで大々的に示された。そこにあるのは電気自動車や通常のガソリンと電気エンジンの両方を使うハイブリッド車だ。)

電気自動車やハイブリッド車は先進諸国では盛んに開発され、特にハイブリッド車の売り上げは急速に伸びています。しかし、中国では、電気自動車はまだ価格も高く、ほとんど普及していません。業界のある専門家は次のように述べています。

“中国のスモッグを減らすには” の続きを読む

キューバのマイカーとマイホーム

マイカーやマイホームを持つことは世界の多くの国々の一般市民にとって、人生の目標にもなり得る憧れの対象です。ところが世界に残る数少ない共産主義国キューバには変わった事情があり、こうした夢の実現が今までは不可能でした。

[空所A~Fを聴き取りましょう。]

They rumble down city ( A ) and country roads across Cuba — 1950s Fords, Buicks and Pontiacs, some in mint condition, others ( B ) collapse.
(それらはキューバ中の都市の大通りや田舎道を重々しい音を立てて走る。1950年代のフォード、ビュイックやポンティアックで新車同様のものもあれば今にも壊れそうなものもある。)

というように、何故か通りを走っている車は1950年代の古いアメリカ車ばかりです。経済が発展していないため中古車しか買えないのかと思われるかもしれませんが、それにしても古過ぎます。実はその理由は自由主義国に暮らす我々には想像もつかないものでした。

“キューバのマイカーとマイホーム” の続きを読む

ゴルバチョフ氏の誕生日

東西冷戦終結の立役者、ミハイル・ゴルバチョフ氏が80歳の誕生日を迎えました。メドベージェフ露大統領が国内最高の勲章を与え、困難な時期に国を支えたと称えましたが、どうもそれは表向きの社交辞令のようです。ロシアの一般の人々が彼をどう思っているかといえば…

[空所A~Eを聴き取りましょう。]

Many in Russia today are much more ( A ). They still blame President Gorbachev for the ( B ) of the Soviet Union.
(多くのロシア人は、はるかに率直である。彼らは今でもソ連崩壊の責任はゴルバチョフ氏にあると思っている。)

どうもロシア国民は、ゴルバチョフ氏が成し遂げたことを感謝していないようです。おかげでロシア国内での誕生日は地味なものだったらしいのですが、その反面西洋社会での人気は健在です。

“ゴルバチョフ氏の誕生日” の続きを読む

中国人の心を支えるもの

バックに子供たちが何かを唱える声が聞こえます。何をしているのか説明を聞いてみましょう。

Students are reciting the sayings of ( A ) at the school in Beijing. Until a few years ago, you would never have seen this in Communist China. But now the government is ( B ) these ancient Chinese traditions.
(生徒たちが北京の学校で孔子の教えを唱えている。数年前まで、こんな光景は共産主義国中国では決して見られなかっただろう。しかし今政府がこの古代中国の伝統を復活させている。)

そうです。我々日本人にも「子曰く…」で御馴染みの孔子です。二千年以上も昔に孔子が開いた儒教は、長い間中国王朝時代の人心を支え、まとめる役割を果たしてきましたが、毛沢東が共産主義政権を樹立した際、古い脆弱な中国の遺物として孔子の教えを撲滅しようとしました。それが、

“中国人の心を支えるもの” の続きを読む

チュニジアから逃れる人々

アラブ諸国で連鎖的に起こっている民主化運動はチュニジアが発端でしたね。そのチュニジアで母国を捨てて、ヨーロッパに向かう人々が続出しています。

[空所A~Fを聴き取りましょう。]

In five days, five thousand Tunisians have ( A ) their country, ( B ) the population of this tiny Italian island. 
(5日間で5,000人のチュニジア人が母国を逃れ、この小さなイタリアの島の人口は2倍になっている。)

これらの人々は不安定な国からの避難というよりは、職を求めての母国脱出のようです。しかし受け入れ側のイタリアは無制限にこのような人々を受け入れるわけにはいきません。現にこの小さな島 Lampedusaでも

“チュニジアから逃れる人々” の続きを読む

家畜伝染病の対処法?

昨今、口蹄疫や鳥インフルエンザなど家畜を襲う伝染病が広がり、我が国でも多くの畜産業者が被害に会い、泣く泣く多くの家畜を殺処分している報道がありました。そんな中、家畜伝染病に対処する画期的方法が研究されています。

[空所A~Eを聴き取りましょう。]

Here researchers in Edinburgh are inserting an ( A ) into this embryo. And here’s the result — a ( B ) chicken which doesn’t spread bird flu. 
(ここエジンバラでは研究者たちが人工遺伝子をこの胚に注入している。そして出来上がるのがこれ、鳥インフルエンザを広めない遺伝子組み換えニワトリだ。)

つまり、例えインフルエンザに感染しても他に移さない家畜を作ることによって蔓延を防ごうとしているわけです。( B ) に入る語句はその頭文字をとってGMとも言われ、遺伝子組み換えのことです。日本でもGMフードなどの名称でお馴染みです。今回は鳥インフルエンザに対抗できるニワトリを作っていますが、この方法は理論上どんな家畜のどんな伝染病にも適用できるそうです。

畜産業者にとっては朗報としか言いようがない気もしますが、遺伝子組み換えは拒絶反応を示す消費者がいることも確かです。ですから業者の態度も次のようにならざるを得ません。

“家畜伝染病の対処法?” の続きを読む

認知症への救世主

急激に高齢化社会となっている先進国にとって、アルツハイマーを含む認知症への対応は急務となっています。ところが、アルツハイマーは治療どころか診断さえ難しいのが現状です。この病気はアミロイドという物質が脳内に蓄積することが原因で起こると考えられていますが、特定の患者の脳にそれが実際に溜まっているかどうか調べることは今までできませんでした。そんな状況に一縷の望みができました。

[空所A~Eを聴き取りましょう。]

For the first time, a study shows that an imaging test can ( A ) what are called amyloid plaques in a person’s brain — an ( B ) protein always found in patients with Alzheimer’s disease.
(人間の脳内にあるアミロイドと呼ばれるプラーク(斑)を画像検査で検知できることを示す初めての研究結果が出ています。アミロイドはアルツハイマー病の患者に必ず見出される異常蛋白質です。) “認知症への救世主” の続きを読む