築地市場の男たちを怒らせるもの

0903_03毎年世界の漁獲高の5分の1が集中する築地市場は世界有数の魚市場ですが、近年観光スポットとしても有名になり多くの外国人観光客が訪れています。ところが次のようなことが起こりました。

(1)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
For workers at the popular Tsukiji fish market, the final indignity may have been when the (i  ) British tourist (l  ) the head of a frozen tuna.
(人気のある築地市場で働く人々にとって、酔っ払ったイギリス人観光客が冷凍マグロの頭を舐めた時が侮辱の極みだったのかもしれない。)

この出来事だけでなく、築地を訪れる外国人観光客の中にはかなりマナーの悪い人がいたようで、業を煮やした市場関係者は、繁忙期の年末年始に見学者の立ち入りを禁止しました。

現在は入場規制を解除していますが、雰囲気はまだ冷ややかなようです。ある魚解体職人の感想は

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オバマ大統領と心臓発作

0903_02“Every time Obama comes on television now, the collective blood pressure in the United States goes down 10 points.”
(今オバマ氏がテレビに出る度に、米国全体の血圧は10ポイント下がります。) こんな発言をあなたは信じますか。オバマ大統領はこの閉塞的な社会情勢の中、救世主のような存在として、多くの人々に支持されていますが、アメリカ国民の血圧にも直接影響を与えるほどインパクトがあるものかと驚いてしまいます。 もちろん、これは比ゆ的な意味で、ある民主党議員がオバマ大統領の穏やかな気質を褒め称えた文ですが、これを真面目に解釈しようとする記事がありました。

(1)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
“Imagine for a moment the (p  ) (t   ) Obama’s speeches actually do lower listeners’ blood pressure.”
(オバマ氏のスピーチが聞く人の血圧を本当に下げるという可能性をちょっと想像してみよう。)

高血圧は心臓疾患の大きなリスク要因ですので、血圧が下がれば心臓発作も減るかも知れません。筆者は次のように続けます。

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無神論バスにのる

It’s the first mass marketing of atheism in Britain.
(それはイギリス初の無神論の大衆向け宣伝だ。)

it(それ)とは何を指すか想像できますか。新年は神社へ初詣に行き、教会で結婚式を行い、お寺で葬儀をしてもてもあまり気にならない日本人と違い、西洋の人々は宗教観を非常にはっきりと持つと言われています。どの宗教を信じるかというのも宗教観ですが、宗教を信じないとはっきり言うのもひとつの宗教観と言えるのではないでしょうか。

そのはっきりした無神論者の気持が、なんとバスの車体に表現されました。日本でもバスの車体広告はお馴染みですが、その車体広告に次のような文が載ったのです。

(1)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
“There is probably no God. Now (s   ) (w   ) and enjoy your life.”
(おそらく神はいない。心配するのはやめて、人生を楽しもう)

という宣伝文です。このような宣伝が登場した背景は、

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ジンバブエの窮状

Zimbabwe is back in the numismatic news.

このような出だしで始まる記事で、numismatic(貨幣の)という難しい単語の意味がわからなくても何をテーマとする話かはすぐに想像がつくでしょう。それ程ジンバブエで起きている超インフレの話は世界中を驚かせています。

昨年7月のジンバブエ政府による公式なインフレ率はなんと2億3千万パーセントですが、実情はそれ以上らしく、Cato Instituteという有名なアメリカのシンクタンクは10.2 quadrillion % と指摘しています。quadrillionは千兆なので、日本語にすると1京200兆パーセントになります。日本語でもほとんど聞いたことが無いような単位の数字ですね。

これに対応し、政府は8月にいわゆるデノミ(通貨単位の切り下げ)を行いました。しかし

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あなたにもカーネギーホール出演のチャンスが!

芸能、芸術の世界で世に出るチャンスを得るのは本当に難しく、たとえ才能があっても見出されないまま終わっていく人々が大勢います。そんな方々、特にクラシック音楽を演奏する方々には朗報かもしれません。

自分の好きな動画をアップロードして他人と共有できるオンラインサイトYouTubeがオーケストラを作るのです。

このオーケストラの団員になるのはあなたかもしれません。応募方法は簡単です。

Go to YouTube’s symphony channel and download the (s   ) (m   ) for your instrument. [各空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
(YouTubeのシンフォニー・チャンネルに行き、応募者の楽器用楽譜をダウンロードする。)

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日本の○○○は第二のWalkman?

For Westerners, it is the device that has launched a thousand (e__ ): the water closet, the loo, the john, the can.
[括弧内に適語を一語入れましょう。最初の文字は指定してあります。]
(西洋人にとって、それはたくさんの婉曲表現を世に出した装置だ:the water closet, the loo, the john, the canなどの。)

さてここで言う the device とは何のことでしょう。

英語の婉曲表現のどれかで気付かれたでしょうが、トイレのことです。日本は優れたトイレ製品で有名ですが、西洋人には珍しく思えるようでよく記事にしています。

例えばこんな感じです。

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中国の新たな脅威

Do not be fooled by the teenager’s slender frame and wire-rimmed glasses. His name is Tiger ― and he is an American high school student’s worst (n___ ).
[括弧内に適語を一語入れましょう。最初の文字は指定してあります。]
(その十代の若者の華奢な体つきやメタルフレームのメガネにだまされてはいけない。彼の名はタイガーで、アメリカの高校生にとって最悪の悪夢だ。)

こんな出だしで紹介されるタイガー君は何故アメリカ人学生にとって悪夢なのでしょうか。別に暴力を振うなどの悪いことをするわけではありません。むしろその逆です。

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死というキャリア戦略

自殺願望も無いのに、好き好んで早死にする人はいないでしょうが、キャリア戦略としてあり得るかもしれない、というショッキングな出だしで始まる記事は面白い方向へ展開します。
Marilyn Monroe やJames Deanはいずれも早世した大スターで、彼らが永遠のスターであるのは早死にしたからだと一般に思われています。人々の記憶に残るのは、若いままのイメージで、

We never were forced to see an aging, fat Marilyn Monroe or watch James Dean hawk Great Love Songs of the ’50s boxed CD sets on late-night TV.
(年を取って太ったマリリン・モンローを見たり、深夜のテレビでジェイムズ・ディーンが50年代のラブソング名曲集のCDセットを売り込む姿を見せられることはなかった。)

従って、

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不確実性の時代

アメリカに端を発する金融危機は、今や留まることなく世界中の株価を暴落させています。

1929年の世界大恐慌(Great Depression)に匹敵する規模の金融破綻だという声さえあります。今後どのような展開を見せるか、私たち一般市民は固唾を飲んで見守るしかない状況ですが、専門家たちは一連の動きと世界経済をどのように見ているのでしょうか。

Topsy-Turvy

これが世界の現状を表していると、この言葉をタイトルにして記事を書いた筆者は述べています。topsy-turvyは「あべこべの、逆さまの」という意味ですが、混乱の時代である今をうまく言い当てているかもしれません。こうした時代ではconventional wisdom(これまでの常識)が覆されています。例えば、今までだとアメリカ経済が景気後退すると大きな影響を受けていたダイヤモンド業界が、今年はかつてないほど好況です。アメリカ以外のemerging countries(新興国)やpetrodollar(オイルドラー)で潤う石油産出国で売り上げを伸ばしているからです。今回の金融危機にしても、今までなら1997年のアジア通貨危機のように発展途上国で起こっていたものです。20世紀を代表する経済学者ジョン・メイナード・ケインズはかつてこう言いました。[A、B、Cの括弧内に適当な一語を入れましょう。最初と最後の文字は指定してあります。]

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任天堂のWiiにご用心

任天堂のゲームは世界中で流行し、英語でも今やNintendo というとゲーム機を指す普通名詞のようになっています。その任天堂が発売して大ヒットしているWiiは皆さんもご存知だと思います。ゲーム機というと座り込んでカーソルやボタンを押しているだけというイメージをガラリと変えた画期的な商品です。家族揃って仮想スポーツに興じることができ、失われつつある家族の絆を取り戻したり、運動不足を解消して健康を促進しようというコンセプトで宣伝されています。そのWiiにちょっと暗い影が落ちました。いえ、別に機械に欠陥があったとか、犯罪組織が悪用したという話ではありません。

イラクに派遣されていたアメリカ人男性兵士のお話です。

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