皆電話番号911はアメリカやカナダで緊急事態に助けを求める時の電話番号で、日本の110番と119番を合わせたような機能を果たします。普通は交通事故や火事、急病の時に使用されますが、最近奇妙な電話がカナダで増えているそうです。実際の通話記録なので少し聴き取りにくいですが、以下はその一例です。
[空所A~Eを聴き取りましょう。]
Dispatcher: “Emergency, do you need police, ambulance or fire?”
Caller: “I’m kinda lost. I seemed to have lost something of mine.”
Dispatcher: “What did you ( A )?”
Caller: “Uh, uh-huh, you might laugh but it is a pack of ( B ).”
(通信指令係:「救急です。警察、救急車、それとも火事ですか。」
通話者:「ちょっと困ってるんです。持ち物をなくしてしまったようなんです。」
通信指令係:「何をなくしたんですか。」
通話者:「あの、笑われるかもしれませんが、タバコです。」)
これは実際にあった電話です。2009年度トロント市だけでも180万件以上の緊急通報がありましたが、そのうちかなりの割合でこのような見当違いの依頼、相談があったそうです。中には注文したハンバーガーが気に入らないけれど、どうすればよいかというものさえありました。もちろん受け答えする通信指令係としては次のように言いたくもなります。
Dispatcher: “The 911 system is a system that has to be treated ( C ) and can’t be ( D ).“
(通信指令係:「911番システムは正しく使われるべきで、悪用してはなりません。」)
無意味な電話に答える間に本当に深刻な緊急事態で電話したい人々は繋がらないわけですから、いたずら電話とも取れるような電話は厳しく自粛してもらいたいものです。そしてこういった行為を取り締まる法律もあります。
And abusing the service, crank calling, for example, could mean being ( E ) with a public mischief ( F ).
(そして例えばいたずら電話のようにこのサービスを乱用すると、公共妨害罪の罪に問われる可能性がある。)
このpublic mischiefというのは、嘘の通報で警察の捜査を始めさせた場合に問われる罪です。
日本でもここまで行かなくても、タクシー代わりに救急車を呼ぶ軽度の病人もいると話題になったことがあります。公共サービスは上手に使って、本当に困っている人々を優先的に助け合う社会にしたいものです。
正解:
A: lose
B: cigarettes
C: properly
D: abused
E: slapped
F: charge