新たな日本の評価

中国が日本を抜いて世界第二位の経済大国になる今、現在の日本評価はどうなのでしょうか。次の文を見てください。

(1)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
Is Japan the (m  ) (s  ) (s  ) in the world? Even the question is likely (all right, designed) to (prov  ) (r  ) and have you spluttering over your breakfast.
(日本は世界で最も成功している社会だろうか。その質問だけで嘲笑を引き起こし、朝食を食べながら吹き出してしまいそうである(もっとも、それを狙ったのだが)。)

最も成功した国かと聞かれれば、吹き出してしまうような愚かな質問に聞こえるとは随分ですが、実際ここ20年ばかりの日本は経済的にはそう言われても仕方のない状況です。名目GDPは1991年の水準のままで、1994年当時の日本経済は世界のGDPの17.9%を占めていましたが、その割合は今では約半分にまで落ち込んでいます。

しかし、これはあくまでも経済面から見た日本の姿で、ちょっと見方を変えるとまた違った日本の側面が見えてきます。

(2)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
The Japanese themselves frequently (r  ) (t  ) non-GDP measures of welfare, such as Japan’s safety, cleanliness, world-class (c  ) and lack of social tension.
(日本人は自らよく、日本の安全性、清潔さ、世界で一流の料理、そして社会的緊張の欠如などGDPによらない幸福の尺度に言及する。)

このようなジャンルではまだまだ日本に利点があります。平均寿命は長く、失業率も高くなったとはいえ、米国などの他国と比べればかなり低く、犯罪を犯して刑務所に入る人数も少ないのです。

このような見方に説得力を持たせる文芸評論家の加藤典洋氏の記事が昨年ニューヨークタイムズ紙に掲載されました。その中で彼は次のように述べています。

(3)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
He suggested that Japan had entered a“post-growth era”in which the illusion of limitless expansion had (g  ) (w  ) (t  )something more profound.
(日本は「ポスト成長時代」に入り、そこでは無制限の成長という幻想からもっと深遠なものへ移行したと彼は述べた。)

そして物を消費しない若者が「ポスト成長時代」の先頭に立っていると言っています。もはや経済大国としての順位などどうでもよく、もっと重要な事柄に目を向ける時なのだということです。

69億を超える世界人口の中、わずか1億で世界第2位の経済を維持してきたというのも考えてみればかなり無理があるような気もします。

経済規模によらない新しい尺度で、日本は今後再び世界をリードするような国家になっていくかもしれません。

正解:
(1) most successful society / provoke ridicule
(2) refer to / cuisine
(3) given way to

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください