意外と早い回復

0907_03今昨年、アメリカの大手投資銀行リーマンブラザーズの破綻で始まった、いわゆる金融危機は当初、回復までに相当時間がかかると言われていました。数年どころか何十年、あるいは予測できる範囲では回復は見込めないという専門家も出てくるなど、かなり悲観的な見方が多かったようです。ところがまだ一年も経っていない今、回復の兆しを見せる企業が早くも出てきました。しかも危機を引き起こした金融業界についての次のようなニュースです。

[空所A~Dを聴き取りましょう。]
American investment bank Goldman Sachs has (  A  ) of almost $3.5 billion for the three months to June.
(アメリカの投資銀行ゴールドマン・サックスが6月までの3ヶ月間で35億ドルの利益を報告した。)

 利益が出たと言っても、これ位の桁の数字になるとなかなかピント来ませんが、比較のためにアメリカ政府が救済のために投入した金額を聞いてみましょう。

The bank was one of those (  B  ) by the U.S. government last year (  C  ) $10 billion.
(同行は昨年アメリカ政府によって救済された企業のひとつで、救済額は何と100億ドルだった。)

政府からこんなにも巨額な融資を受けたにもかかわらず、その3分の1ほどの金額を既に利益として出しているとは驚きです。ちなみに融資された100億ドルももう返済したようですから、合わせると相当な額を生み出したことになります。ここで、金額が大きいことを強調するto the tune of という表現が使ってあることに注意しましょう。「額が~もの」という意味になります。

そこで収益があった以上は社員に還元せねばということで

But having repaid those loans, the bank is now preparing to pay (  D  ) to thousands of its employees.
(しかし政府の融資も返済したので、今や同行は数千人の従業員にボーナスを大盤振る舞いする準備をしている。)

救済を検討されている時には、解雇されたり自主退職した従業員も数多くいたでしょう。こんなに早くボーナスが出るまでに回復するなら、何とか首をつなげておけば良かったと思っている人たちもいるかもしれません。

 

正解:
A: reported profits
B: bailed out
C: to the tune of
D: bumper bonuses

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