飛行機に乗って見知らぬ遠い所へ行くのは夢のあることですが、何時間も乗らなければならない時、うんざりするのが座席の窮屈さです。長距離になる旅行でエコノミーの場合、列車よりはるかに狭苦しいですね。標準体型の人でもそうですから太った人はもっと大変でしょう。ところがそんな人にさらなる負荷がかかりそうです。アメリカの航空会社United Airlinesが発表したある規則の導入のことです。
[空所A~Eを聴き取りましょう。]
It will now require passengers who are unable to ( A ), ( B ), or put the seat’s armrest down to ( C ), if one is not available.
(United Airlinesは今後、ひとつの座席に収まらない、シートベルトを締められない、あるいは座席の肘掛を下ろせない乗客に、(座席に余裕がないなどの理由で)もう一席用意できない場合もう一席分の費用を請求する。)
航空会社側は、他の乗客に与える迷惑を考えるとやむを得ない措置だと言いますが、単なる金儲けの手段だと憤る人々もいます。そもそも飛行機の座席自体が狭すぎるのが悪いというもっともな議論もあります。
And others say the airlines themselves caused the infringement problem by ( D ).
(そして、あまりにも多くの座席を詰め込み過ぎることで、航空会社自身がこの迷惑問題を引き起こしたという人々もいる。)
特に太っていなくても隣り合う人とは肘掛を奪い合い、前の人が座席を後ろに傾けるとノートパソコンを広げるゆとりも無いという意見もあります。また、足が長い人や泣き叫ぶ赤ん坊を連れた人も迷惑なのに、太った人だけに課金するのはおかしいという人もいます。
国による違いも無視できません。
Canadian airlines considered this policy too, but Canada ruled charging the morbidly obese ( E ) because Canada considers being morbidly obese a disability and requires airlines like Air Canada to ( F ) for its large customers.
(カナダの航空会社もこの制度を検討したが、カナダは病的に肥満した人に課徴金を課すのは差別にあたると定めた。カナダは病的肥満を障害とみなし、肥満の乗客に対し無料で二つ目の座席を提供するようAir Canadaなどの航空会社に義務付けているのである。)
国によって対応が異なるのは不公平と感じる人も多いでしょう。いっそのこと座席を少し広くすれば、普通体型の乗客にとっても嬉しいことで、しかも簡単な解決法のように思えますが、無理な相談でしょうか。
正解:
A: fit into a single seat
B: buckle the seatbelt
C: pay for an extra seat
D: cramming in too many seats
E: amounts to discrimination
F: provide a second seat for free