今年のゴールデンウィークは連休が続きましたが、国内外に飛行機に乗って旅行に出かけられた方もたくさんいらっしゃるでしょう。今回はその飛行機の話題です。
購入済みの航空券を持っているのに、満員で飛行機に搭乗できなかったことがありますか。できれば経験したくないことですが、それをわざわざ狙って航空券を買うという変わった人物がいます。
(1)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
Ryan Kingsbury is the rare (f ) who is actually looking to be (b ) from a flight.
(ライアン・キングズベリー氏は、実はバンピング(航空会社が座席以上の予約を受け付けることにより、搭乗できない客が出ること)を狙っている珍しい飛行機の利用客だ。)
このような事態になるのは、航空会社が座席数以上のチケットを販売するからです。これをoverbookingと言いますが、overbookingするのには理由があります。
(2)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
“A seat is a (p ) item,” said Leon Kinloch, the senior vice president for pricing and revenue management at Continental Airlines. “It’s like a fruit that spoils. The moment the door is closed, that item has (p ) .”
(「座席は生ものなのです。」とコンチネンタル航空の価格設定及び収益管理担当上級副社長、レオン・キンロックは述べた。「腐る果物のようなものです。ドアが閉められた瞬間に、その商品は腐るのです。」)
飛行機のドアが閉められて離陸した途端に、もう誰も乗れなくなるのでその座席は価値を失う、つまり短期間で腐って価値を失う果物のようなものだというわけです。航空会社にとって空席は利益の喪失になるため、できるだけ空席を残さず飛行機を飛ばそうとoverbookingをするのです。ところがそれを望むKingsbury氏は何が目的なのでしょう。最近彼がバンピングした時の様子です。
(3)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
His latest (c ) was picking up $600 in flight vouchers and a hotel room after giving up his seat on an overbooked (r ) flight from Los Angeles to Washington in bad weather in January.
(最も新しい成功例は、1月の悪天候の際、ロサンゼルスからワシントンへの夜行便でオーバーブッキングの出た座席を譲って、航空クーポン券600ドル分とホテル1泊分を獲得したことだ。)
なるほど、自分の座席を譲ることによって、その補償を受け取ることが狙いだったのです。一回ではたいした価値にならないクーポン券なども積もり積もればかなりの額になります。Kingsrbury氏は過去3年間で6,700ドル相当の航空クーポン券を獲得したと言います。ここまで来れば、わざわざバンピングする価値もありそうです。彼によると、悪天候や最終便の時が狙い目だそうです。
ところで上記英文の(c ) にあたる coup はcoup d’état「クーデター」の意味で見かけることが多いですが、このように「成功例、手柄」という意味もあります。また(r ) には red-eye が入ります。文字通り「充血した目」が元来の意味ですが、夜行便は寝不足になるので転用されている面白い言葉ですね。
日本でも似たような補償制度があるようですので、Kingsrbury氏と同じことをしている人がいるかもしれません。
正解:
(1)flier / bumped
(2)perishable / perished
(3) coup / red-eye