ザ・デイリー・ミー

0903_04昨今の景気低迷で様々な企業が苦境に立たされていますが、新聞業界も例外ではないようです。

(1)[空所に指定文字で始まる適当な前置詞を1語入れましょう。]
Some of the obituaries these days aren’t (i  ) the newspapers but are (f  ) the newspapers.
(最近の死亡記事の中には新聞に載るのではなく、新聞自体のものがある。)

倒産する新聞社が出てきていることを意味するこの文で、記事は始まります。

新聞の倒産が増える背景には、我々一般市民のニュース取得法の変化があり、新聞やテレビなど従来のメディアからではなく、インターネットで情報を取得することがますます多くなっています。筆者によると、それによって発生するのが以下のような事態です。

(2)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
We select the kind of news and opinions that we (c  ) most (a  ).
(我々は自分が最も関心のある類のニュースや意見を選ぶ。)

こうして自分の好みに合わせて勝手に編集してニュースを読むことを、ある学者は “The Daily Me”と呼んでいます。まさしく「自分仕様の新聞」です。これは一見何でもないようですが、恐いことだと筆者はいいます。なぜなら、

(3)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
The danger is that this self-selected “news” acts as a (na  ), lulling us into a self-confident stupor through which we will (per  ) in blacks and whites a world that typically (un  ) in grays.
(危険なのは、このような自分で選んだ「ニュース」が麻薬のように作用し、通常は灰色に展開する世界を白黒で見るような、自信過剰の麻痺状態に誘い込むということだ。)

現に、自分の意見に賛成の人とばかり話していると、主張はより極端で偏ったものになるという調査結果も出ています。しかし、これだけインターネットが発達し、従来の報道機関が弱体化しつつある現在、もう逆戻りはできないでしょう。では、どうしたらよいのでしょうか。筆者は提言します。

(4)[空所に入る適語を選びましょう。]
Perhaps the only way forward is for each of us to struggle on our own to (   ) intellectually with sparring partners whose views we deplore.
(従っておそらく唯一の方法は、我々ひとりひとりが、全く異なる意見を持つスパーリング相手と知的にトレーニングするよう努力することだ。)
(A) act up   (B) work out  (C) think twice   (D) make sense

これはなかなか”Easier said than done.”「言うは易し、行なうは難し」かもしれません。誰しも反対意見はあまり聞きたくないものです。しかし、筆者の言うようにこういう時代だからこそ、意見の異なる人と意識的に議論する必要があるのでしょう。

正解:
(1) in / for
(2) care / about
(3) narcotic / perceive / unfolds
(4) (B)

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