節約の功罪

日本が景気低迷からなかなか抜け出せない昨今、昇給しないご主人の給料でなんとかやりくりしようと必死な主婦の方もたくさんいらっしゃるでしょう。そこに救世主として現れた面白いウェブサイトがあります。

[空所A~Fを聴き取りましょう。]

It begins with Satomi Sato, one of 25,000 moms dubbed ( A ) who scour the supermarket ( B ) in the local papers.
(それは佐藤里美さんで始まる。彼女は2万5千人いる地域通信員と呼ばれるお母さんのひとりで、地元の新聞に折り込まれたスーパーのチラシを徹底的に調べる。)

何を調べるかというと、もちろん、お買い得品です。自分で買い物するために調べるだけなら、普通の行為ですが、彼女は「毎日特売」というウェブサイトへ通信員として情報を入力するために調べているのです。そして、入力された情報を見るのは、全国の主婦の人たちです。購読している新聞に折り込まれたチラシを見るのに比べ、圧倒的に広範囲に渡る情報が得られて彼女たちは大喜びです。

しかし、家計が助かる節約は良いことですが、ここにひとつ問題があります。

Supermarket prices have fallen for 13 years ( C ). Japan is gripped by deflation, a major ( D ) on the economy, and so far a problem the government and the central bank have not been able to solve.
(スーパーの価格は13年連続で下落している。日本はデフレに捕らわれ、デフレは経済の足を大きく引っ張り、今のところ政府や中央銀行が解決できない問題になっている。)

つまり、スーパーで安いものばかりを買い漁るとデフレを進行させてしまい、景気の回復を遅らせるというわけです。しかし、家計という一国の最小単位に当たる経済を管理する主婦たちに、そんなことを気にする気配は見られないようです。ある女性は言います。

“I have a ( E ) daily budget for my family. Sorry, but I ( F ) about it at all.”
(「家族のために毎日使える予算は限られているのよ。悪いけど、そんなこと構っていられないわ。」)

一方、その限られた予算を増やす、つまりご主人の給料を増やすためにはデフレからの脱却が必要というのもまた事実です。

なかなか一筋縄ではいかない問題のようです。

正解:
A: regional correspondents
B: flyers
C: in a row
D: drag
E: limited
F: can’t worry

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