マイケルが残した遺産

マイケル・ジャクソンが亡くなって一年ほどになりますが、偉大なミュージシャンであったにもかかわらず、死の直前は次のような状態でした。

[空所A~Eを聴き取りましょう。]

A year ago, Michael Jackson was ( A ) a comeback. Album sales had slumped. His career was ( B ) in scandal.
(一年前、マイケル・ジャクソンはカムバックしようとしていた。アルバムの売り上げは落ち込み、彼のキャリアはスキャンダルにまみれていた。)

ところが亡くなってから、彼の人気は再び上がって来ました。アルバムは3,000万枚以上も売れ、大手レコード会社との新たな契約も先ごろ決まったばかりです。いったい死後のマイケルに何が起こったのでしょう。あるレコード会社の広報担当者によると、

When he was alive, sadly there was sort of ( C ) that surrounded his life. That’s no longer there. So actually people can think more about the music and the great ( D ) he left us.
(存命中は、悲しいことに彼の生活を巡って一種の論争がありました。しかし今ではもうありません。そのため実際、人々は彼が残した音楽や偉大な遺産のことをもっと考えられるのです。)

そうかもしれません。晩年はWacko Jacko (ワッコ・ジャッコ)という蔑称で呼ばれていたマイケルが、ようやくその真価を認めてもらえるようになったのでしょう。

ところでこんな経過を辿った有名人はマイケルだけではありません。死後稼いだ金額が多い有名人の番付もあります。一位はデザイナーで有名なイブ・サン・ローランで、主に彼が集めた美術品を売って2億3,000万ポンドの収益があったそうです。

二位以降は次のようになっていますが、マイケルは何位に入っているかわかりますか。訳を見る前に音声を聴いて判断してみましょう。

The sale of Rodgers & Hammerstein’s music catalog put them at second place. Then came Michael Jackson, just ( E ) Elvis.
(ロジャーズ・アンド・ハマースタインは音楽カタログの売り上げで二位となった。三位がマイケル・ジャクソンで、四位はエルビスだった。)

二位のロジャーズ・アンド・ハマースタインに続いて、Then came Michael Jacksonですから、マイケル・ジャクソンが三位になります。ここで動詞cameがthenに引かれて主語のMichael Jackson( = Michael Jackson came)の前に置かれていることに注意しましょう。そしてJacksonはエルビスのjust ( E )「直前」で、ですから、エルビスが4位になります。

死んでも稼げるというのは、家族や親族にとってはうれしいことかも知れませんが、稼いだ本人に直接恩恵がないのは少しさびしい気もします。

正解:
A: attempting
B: mired
C: controversy
D: legacy
E: ahead of

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