ロシアで政治風刺は可能?

言論の自由は民主主義国家ならどこでも保証されているはずです。ロシアも今は民主主義国家ですから、自由な発言、報道が許されてしかるべきなのですが、現状はそうでもないようです。

(1)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
Caricatures of the Russian prime minister long ago (v  ) from state-controlled television.
(ロシアの首相の戯画化はとうの昔に国営放送のテレビから消えた。)

現在の首相はウラジーミル・V・プーチン氏ですが、10年前にある番組に出た彼のグロテスクな人形に政府からクレームがついて以来、ロシアの放送局は自粛ムードに入っているようです。有名人を風刺する番組が全くないわけではないのですが、風刺する対象がプーチン氏のような権力者ではなく、ポップスターや政府に睨まれている政治家に限られています。

ロシアにはソ連時代国家批判をする自由が制限された状態を揶揄したジョークがあります。ソ連人とアメリカ人の会話です。

(2)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
An American and a Soviet are debating free speech. The American (b  ) that he can go to the White House and (y  ) “Reagan is an idiot” with no consequences. The Soviet proudly says that he is (e  ) free to go to Red Square and yell “Reagan is an idiot.”
(アメリカ人とソ連人が言論の自由について議論している。アメリカ人は、ホワイトハウスに行き問題を招くことなく「レーガンの間抜け野郎。」と叫ぶことができると自慢する。ソ連人は、彼も同じように赤の広場に行って「レーガンの間抜け野郎。」と叫ぶ自由がある、と自慢そうに言う。)

ジョークの落ちはご理解いただけましたか。アメリカ人が自国の大統領であるレーガン氏を揶揄できると自慢すれば、それは紛れもなく言論の自由が保障されていることを示しますが、ソ連人が、自国の指導者ではなく、他国、しかも当時敵国だったアメリカの大統領を揶揄できるから言論の自由があるといっているところが面白いわけです。

ロシアとなった今も情況はそれほど変わっていない印象を受けますが、若い世代を中心に変化を求める気運があるのも確かなようです。ただ、風刺する相手がソ連時代のKGBを彷彿とさせる強面のプーチン氏などですから、おいそれとはできないようです。ある放送関係者は次のように述べています。

(3)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]
“The minute you start making fun of someone, it may (ru  ) someone the (w  ) (w  ).
(誰かをからかい始めた途端、それが誰かの神経を逆なでするかもしれません。)

風刺相手の機嫌を損ねると何か怖いことが待っていそうなのが、アメリカや日本と違うロシアという国の現状かもしれません。

正解:
(1)vanished
(2)boasts / yell / equally
(3)rub / wrong / way

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