銀と銅、どっちがうれしい?

感動的な名場面をいくつも残してバンクーバーでの冬季オリンピックが終わりました。残念ながら日本は今回金メダルを取れませんでしたが、銀と銅はいくつか獲得しました。そのふたつのメダル受賞者に関する面白い調査が行なわれました。

(1)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]

Research by three U.S. academics shows that bronze-medal winners, (o  )  (a  ), are happier with their finishes than silver medalists.
(アメリカの学者三人による調査は、銅メダリストの方が銀メダリストより平均して結果により満足していることを示している。)

何故そうなるかというと、人間には心理学者が言うところの反実思考(counterfactual thinking)という心の動きがあり、現実と反対のことをつい考えてしまう傾向があるからです。これをメダリストにあてはめると、銀メダリストは次のように考えます。

(2)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]

I got the silver and that’s what it is, but what is it (n )? It’s not the gold.
(私は銀メダルを取って、それが現実だが、現実でないのは? それは金ではないということだ。)

一方、銅メダリストの場合は、

(3) )[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]

I got the bronze. That’s what it is, but what it isn’t is (o  ) the medal stand.
(私は銅を取った。それが現実だが、現実でないのは表彰台から外れるということだ。)

つまり、銀メダリストはすぐ上の金に目が行き、銅メダリストはすぐ下のメダル圏外に目が行くということです。より上位でないと思えば悔しいし、より下位でないと思えばほっとします。具体的な選手を思い浮かべると、なるほどと思えます。

オリンピックに出る可能性がまず無い我々一般人にも似たような経験はあると研究者は言います。

(4)[空所に指定文字で始まる適語を1語入れましょう。]

It’s like a student who gets a B, missing an A by one point. The B’s (n  ) (l  ). that good.
(それは1点差でAを逃しBを取る生徒のようなものです。Bはもはやそれ程良くないのです。)

こんな実例はいくつも思い浮かぶでしょう。例えば、寸前にドアが閉まって電車に乗れなかった時や、わずか一つの番号違いで宝くじに外れた時などです。電車に乗れなかった事実、外れくじを引いた事実はどんな場合でも全く同じですが、それ以外の要素を絡めて喜んだり悲しんだりするのは人間の性かもしれません。

正解:
(1) on average
(2) not
(3) off
(4) no / longer

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