あっ聴き取れない、しまった、音がどんどん先に行く、パニック!!!

皆さん、こんにちは。お元気ですか。今回はリスニングについて少しお話したいと思います。

英語の音声を聞いている時に、ちょっと聴き取れない所が出てきて、何だろうと考えているうちに、音声がどんどん先に進んで、収拾がつかなくなったことはありませんか?

こうした場合は、分からない箇所にはあまりこだわらずそのままにして、とにかく流れる音声について行こうとすることです。そうする中で、聴き取れなかった箇所の内容が分かることがあります。

まず、(1)を聴いてみてください。

(1) Listen.

When is our time our own? And when does it belong to the company? Cellphones and laptops mean we’re never out of reach.

携帯電話やノートパソコンの普及で、今や会社にいるかどうかにかかわらず四六時中連絡が取れるようになっている状況を表しています。

続いて(2)を聴いてみましょう。

(2) Listen.

聴き取れましたか?

image
聴き取れなかった方は(3)を聴いてください。特に冒頭に注意しましょう。

(3) Listen.

 

いかがでしょうか?(3)の内容は以下の通りです。

But shutting down a smartphone isn’t easy. Apart from anything else, that means no calls from friends, and you do feel cutoff.

image

冒頭の太字を見てください。「しかし、スマートフォンの電源を切ることは簡単ではない。」と言っています。ということは、この直前つまり(2)で、スマートフォンを切れば良い、というような内容が述べられていることが推測できます。

(2)では実際そういうことが述べられています。
This worker says “you’re available 24/7 these days. Though it is possible to say ‘No, I have free time now. Work is done,’ you can just switch the phone off.”
(「最近では、四六時中連絡が取れます。『だめです、今は私的な時間です。仕事はもう終りました。』と言うことも可能ですが、単に電話の電源を切ってしまうこともできます。」とこの従業員は言う。)

このように一部が聴き取れなくても、音声について行けば全体の内容把握には問題がないことが多々あります。

実は、音声の流れからいったん外れてもまた流れに戻れる力というのは非常に大切です。これができるようになると、少々分からないところがあっても慌てずに聴けるようになります。

では、どのような訓練をすればよいかということになりますが、ここでは長くなりますので、こうした点も含めて、リスニングの聴き方についてセミナーを行おうかと今考えています。興味のある方はCELのホームページやニュースレターをチェックしておかれるとよいと思います。

最後に、(2)の中に出てくる24/7は、twenty four hours a day, seven days a weekのことで、「いつも、常に」という意味です。

それでは、次回またお会いしましょう。

 

at the pump(s)って何だ!!

皆さん、こんにちは。新しい年になりました。今年は(も?)良い年になるといいですね。

さて、冒頭のat the pump(s) と聞いて何を連想しますか?ポンプ?それとも靴のパンブス?

実はこの表現、現在開講しているBuildupコースの中で扱った表現です。生徒さんの中にはat the pump(s)と聞いて何だろうと思われた方も結構いらっしゃったようです。

では、前後の文を見てみましょう。
For the first time since Hurricane Sandy struck, many in New Jersey tried getting to work today but faced painfully long lineups at the pumps. And about 20,000 others are still trapped in their homes with no power.

昨年アメリカで”Sandy”と名付けられた大型のハリケーンが甚大な被害をもたらしましたが、ハリケーンが去った後のNew Jerseyの状況を描写したものです。
get to workは「仕事に行く」 long lineupsは「長蛇の列」で、lineup「列」はカナダでよく使われる表現で、lineと同じ意味です。

「仕事に行こうとしたが、at the pumpsで長蛇の列に遭った」ということですが、アメリカ社会は車社会であることは皆さんご存知でしょう。

imageこれでお分かりでしょうか。at the pump(s)は「ガソリンスタンド」のことです。gas station(米)、petrol station(英)は一般的ですが、こうした表現もあります。ニュースでガソリン価格に関連してよく用いられます。

The price at the pump is expected to dip slightly through 2014, according to government forecasts.
(政府の予測によると、ガソリン価格は2014まで若干下がりそうである。)

ちなみに、gasoline stand「ガソリンスタンド」は和製英語です。また、「pain at the pump」という表現もあります。ガソリン価格が高く負担になることを意味します。

While higher gasoline prices caused families pain at the pump, they were a boon to oil companies.
(ガソリン価格の値上がりは家庭には痛いが、石油会社にとっては恵みであった。)

最後に、Hurricane Sandyの中にあるpainfullyにも注意しましょう。「非常に(= very)」という意味で、long lineupsのlong を強調しています。以下の文も同じ使われ方です。

At some point on my recent trip, I became painfully aware that travel can have many unexpected expenses.
(最近行った旅行のある時点で、旅行は多くの予想外の出費がかさむことがあることを私は痛感した。)

では、次回またお会いしましょう。

 

The best is yet to come.

皆さん、こんにちは。CEL最高開発責任者の佐野健吾です。早いものでCEL英語ソリユーションズを立ち上げてから今年で11年目になります。お蔭様でその間多くの方に当校の講座を利用していただき、多少なりとも英語力向上を目指す方のお役に立てたのではないかと思っています。

さて、今回から英語にまつわるちょっとした事柄 (単語、表現、文構造から英語に対するアプローチの仕方等々)について不定期ですが書いて行こうと思います。楽しんで見ていただければ 幸いです。

1回目は先日アメリカで行われた大統領選挙です。冒頭の表現はオバマ大統領が当選直後に行ったスピーチの中で述べたもので、以下はその一部です。

obamaTonight, in this election, you, the American people, reminded us that while our road has been hard, while our journey has been long, we have picked ourselves up, we have fought our way back, and we know in our hearts that for the United States of America the best is yet to come. (Listen)
(今夜、この選挙で、あなた方アメリカ国民は我々に思い出させてくれました。我々の道のりは険しく、我々の旅は長かったのですが、我々は立ち上がり、反撃したこと、そして我々は心の奥底では分かっていること、アメリカ合衆国にとって最良の時はこれから来ることを。)

最後に出てくるThe best is yet to comeの中の「be yet to do」は定型表現です。「まだ〜していない、これから〜する」という意味で用いられますが、「be yet to come」で「have not happened yet but will happen(まだ起こっていないがこれから起こるだろう)」という意味になります。have yet to comeという言い方もあります。

また、この文の中にはpick oneself upという表現もあります。「get up from the ground after you have fallen(倒れたあと立ち上がる)」という意味ですが、そこから「元気を出す、回復する」という意味にもなります。

このオバマ大統領の当選直後のスピーチは「victory speech」と呼ばれます。これに対して、敗れた共和党のロムニー候補が行った敗戦の弁のスピーチは「concession speech」です。

現在の日本の状況は必ずしもよいものではありませんが、我々もThe best is yet to comeで行きましょうか。