皆さん、こんにちは。早いものでもう3月ですね。いかがお過ごしでしょうか。今回は表題にある”apparently”と”arguably”の使い方についてお話します。どちらも結構目にする単語です。
apparentlyは英和辞書を引くと、「明らかに」、「見たところ〜のようだ、〜らしい」の2つの意味が載っています。どちらの意味で用いられているか悩んだことがある方は結構いらっしゃると思います。果たしてどちらの意味で使われることが多いでしょうか。
まず、以下の例文を見てください。
North Korea apparently conducted a widely anticipated nuclear test Tuesday, strongly indicated by an “explosion-like” earthquake that monitoring agencies around the globe said appeared to be unnatural.
There was no confirmation from Pyongyang that it had conducted a test, which it has been threatening for weeks.
(北朝鮮は火曜日広く予想されていた核実験を実施したと見られ、世界中の監視機関が不自然に思えると言う爆発のような地震がその可能性を強く示唆した。北朝鮮は実験を行ったと発表していないが、ここ数週間実施するとしていた。)
これは、先月の北朝鮮による核実験についての初期段階でのAP電です。北朝鮮は核実験を実施したとは言っていないが、不自然な地震が検出されたことから、実験を行ったようだ、ということですので、 apparentlyは「〜のようだ、〜らしい」の意味で使われています。
このように、現在一般に使われている英語では、まず後者の意味、「〜のようだ、〜らしい」で用いられるようです。最近の学習英英辞典の中には、この意味だけしか載せていないものもあります。以下は、Longman Dictionary of Contemporary Englishの定義です。「明らかに」という定義はありません。
1. [sentence verb] used to say that you have heard that something is true, although you are not completely sure about it
2. according to the way someone looks or a situation appears, although you cannot be sure
次はarguablyです。これもよく見かける単語ですが、どのように用いられるでしょうか。以下は、ベネズエラのウゴ・チャベス大統領の死亡に関する記事です。
Venezuelan President Hugo Chavez died Tuesday after a long battle with cancer. He inherited a country with arguably the largest division in Latin America between rich and poor. He leaves it with virtually zero illiteracy and greatly reduced infant mortality.
(ベネズエラのウゴ ・チャベス大統領は長いガンとの戦いの末火曜日に死去した。大統領はラテンアメリカの中でおそらく最も貧富の差の激しい国を引き継いだ。彼は文盲率を事実上ゼロにし、幼児死亡率を大幅に下げてこの国を去る。)
この例文からも分かるように、arguablyは「おそらく、ほぼ間違いなく」という意味で使われています。ある英英辞書では次のように定義されています。
used to say that a statement is very possibly true even if it is not certainly true
ところで、例文中のleaveにも注意しましょう。新聞の死亡記事でよく見かけますが、死んだ後に残された人や残したものを表す時に使われます。例えば、He leaves a wife and two childrenなら、妻と二人の子供を残して死ぬ、となります。He is survived by a wife and two childrenという言い方もあります。
それでは、またお目にかかりましょう。